ベトナム人の採用/定着①(2021.0301)

ベトナム人材を採用する背景には色々あるかと思いますが、日本人を採用できないからという理由が多いかと思います。
日本人は来ないし、来てもすぐに辞めてしまう、そんな声をよく聞きます。

人がいないと仕事がまわらないので、日本人より採用が容易な外国人、その中で日本人の性格に近いという観点からベトナム人の採用に踏み切られているところもあるかと思います。

そんなベトナム人ですが、うまく採できているところもあれば、そうではないところもあります。その違いの要因の一つは、ターゲットが明確になっているかどうかです。

外国籍とはいえ、相応の待遇で募集しないと「スキル・適性・語学」三拍子揃っている方はなかなか集まりません。平均的な給与(250-300万円)では「使える」人材を見定める必要があります。

「使える」人材を言語化するのは大変です。多くの会社では募集要項がありますが、建前ばかりの情報が多いです。
例えば一言でコミュニケーション能力と言っても、①聞く力 ②話す力 ③考える力 というように細分化できます。その能力のうち、どれが大事なのか、何故大事なのかを考えていくとより具体的に「使える」人材が見えてきます。

いい人材を採用するに越したことはないですが、理想の条件にこだわりすぎるといつまでも採用できない事態になりかねないので、ある程度の妥協は必要かと思います。

そして採用したあとは定着化してもらわないと意味はないですよね。
定着策は色々あるかと思いますが、そもそも最初の求人票の段階で、採用に有利になるように弱いところを隠したりすると、そこでミスマッチが起こることもあります。

例えば、
聞いていた内容(給与や業務内容など)と違う。
代表や上司の方が外国籍の方を信用していない/見下している。
スキルがあって入社したのに、権限を与えてくれないので窮屈。などなど。

実際のところ、給与が下がるというのはよくあると思います。私は複雑な気持ちになりますが、それですぐに辞めるという方も少ないです。

ただ、恐いのは外国人差別や外国人不信です。ベトナム人の方は愛国心が強く、プライドが高い方も多いので、代表や上司の方がこの状態だと当然定着はしないかと思います。採用しては辞めていき、また不信感に繋がる負のループですね。大企業でもこの状態になっているところもありました。

表面上には出ていなくても種がある事は意外に多いと思うので、接し方を変えるだけで定着率は違ってくるのではないかと思います。